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ビルシュタイン社製 木造住宅用制振装置【evoltz】(エヴォルツ)施工・販売代理店

evoltzについて、よくある質問HEADLINE

企画・開発・販売元
千博産業株式会社
制振事業部より抜粋

 

evoltzとは?

Q.初代制振ダンパーと変わった点はどこですか?

A.
@製造担当が世界最高峰の技術を誇る「ビルシュタイン社」になりました。

ビルシュタイン社が住宅用制振装置に関わったのは、このevoltzが初めてになります。

Aより向上した制振性能を実現。
旧製品は3mの柱の柱頭(てっぺん)が6mm程度揺れた時点で効き始めたのですが、新製品は3mの柱の柱頭が3〜4mmの揺れから大きく効くので、より小さな揺れから構造部材(柱・梁・壁・筋かいなど)を守るようになりました。剛性でいうと30%UPしました。

B減衰力(揺れを止めようとする力)は約10%ほど、減衰定数(衝撃を吸収する度合い)も約80%ほど大きくなりました。

Cバイリニア特性を有した木造住宅用制振装置の技術で特許を取得しました。

Q.バイリニア特性とは?

A.
「制振装置」は、地震の揺れを受けとめて吸収することで建物自体の揺れを弱めます。
地震の力によって家が変形しようとする際に、制振装置が「減衰力」(抵抗する力)を発生して運動エネルギーを熱に変換し、振幅・加速度(衝撃)を小さくし、振動のおさまりを早めるしくみになっています。
「バイリニア特性」とは、地震の揺れの大きさとは比例せず、小さな揺れの領域では大きな減衰力を発揮し、大きな揺れの領域ではその大きな減衰力を維持した状態となります。
したがって、「バイリニア特性」は揺れの大小に関わらす適切な減衰力を発揮し、しかも建物の破損を防ぐことができます。つまり、長周期型地震や大地震後の余震の際にも有効な力を発揮できるのです。





Q.他の制振ダンパーの特性は?

A.
その他の制振装置(制震ダンパー)の減衰力の特性は、揺れの大きさに比例して減衰力が増加する「リニア特性」や、揺れが大きくなると減衰力が尻上がりに増加する「プログレッシブ特性」などが挙げられますが、どちらの特性も揺れが小さい場合はほとんど減衰力を発生しないのがデメリットです。
また、大きな揺れとともに建物の構造体が破損しはじめることや、過剰な力を発生して躯体にダメージを与えかねない点も課題が残ります。
「バイリニア特性」は、すでにビルや大型建造物の設計分野において注目を浴びており、小さな揺れから減衰力を発揮するようになっていました。
一方、木造の一般住宅においてはコスト面や取付部のスペースなどの制約により「バイリニア特性」を出すことが非常に困難になっていたというのが現状です。
しかし、この度当社では、ショックアブソーバーにおける世界のトップメーカー・ビルシュタイン社とのコラボレーションにより、秀逸な「バイリニア特性」を発揮するevoltz(エヴォルツ)を完成させました。

Qビルシュタインってどんな会社ですか?

A.
世界の多くの自動車メーカーがトップモデルのダンパーとして選ぶショックアブソーバーメーカー。
メルセデス・ベンツ、フェラーリなどを筆頭に、日本国内においてもその高性能を手にする自動車メーカーは後を絶ちません。
トヨタ・スープラ、MR2、日産・フェアレディZ、スカイライン、スバル・レガシィ、マツダ・RX-7、ロードスター、三菱・ランサーエヴォリューション など、それら全ての車が各自動車メーカーを代表するフラッグシップカーであり、またスポーツカーであることからも、ビルシュタインがいかにスポーツ性に優れ、また同時に信頼と耐久性に、そして乗り心地においても卓越したプロダクトであることが理解いただけるでしょう。

基本性能編

Q.evoltz(エヴォルツ)の効果は?

A.
地震時の建物に加わる衝撃を40〜50%軽減します。
衝撃を小さくすることで揺れの速度、揺れ幅も小さくなります。
小さな揺れから大きな制振性能を発揮し、建物の構成部材が地震で傷むことを防ぎます。
繰り返し訪れる大地震の余震にも効果が高く、バランスよく揺れを吸収し、地震力を一点に集中させないようにします。また、台風、暴風などの揺れにも効果を発揮します。

Q.どのような建物に設置可能ですか?
A.
木造軸組工法、2×4、2×6、伝統工法に対応します。
新築、リフォーム、増改築、耐震改修にも対応しています。

Q.地震の揺れは、どの程度吸収できるのですか?

A.
阪神大震災クラスの大きな地震で、建物の変形を約半分にします。
配置計画の段階で、建物に加わる衝撃が40〜50%軽減できるように検証を進めています。

Q.縦揺れにも効きますか?

A.
効きます。縦揺れの場合に建物全体は垂直に上下振動をするのではなく、ねじれが発生するため、そこを想定に入れた構造となっています。
また、ダンパーの配置に関してもねじれが起きにくくなるよう配置計算をしております 。

Q.余震などにも効きますか?

A.
耐震の定義は「震度5以下の中規模な地震に対しては大きな損傷はしない。また、震度6以上の地震に対しては居住者の命を守る(倒壊しない)ことを目的としていること。」となっています。
何度も来る余震に対しては触れておらず、余震によってどんどん家は傷んでいく。
場合によっては住めなくなる倒壊直前の状態になることもあるのに対し、evoltz(エヴォルツ)は繰り返しの余震にも強く、揺れを吸収することで建物が傷むのをできる限り抑えます。

Q.evoltz(エヴォルツ)はどのようにして地震の揺れを抑えるのですか?

A.
evoltz(エヴォルツ)は油圧装置です。
自動車の揺れを抑えるショックアブソーバーと同じ原理で、内蔵の部品(ピストン)は特殊構造を採用することで、木造住宅に最適なバイリニア特性を示します。
この特性により、揺れの初期から瞬時に反応して、大きな揺れまでしっかり抑えます。
※バイリニアとは?→「2つの直線」という意味です。

Q.耐震ポイントは上がりますか

A.
耐震ポイントは上がりません。
一般的に制振装置と呼ばれるものは全て耐震ポイントは上がりません。

Q.保証はついていますか?

A.
20年の製品保証がついています。

Q.「共振」が起こると耐震構造では防げないと聞きました。制振ではどうですか?

A.
evoltz(エヴォルツ)は他の制振装置と比較しても、揺れエネルギーの吸収量が大きい特徴があります。耐力を上げる「耐震工法」では揺れ幅を小さくしますが、揺れのエネルギー吸収はできません。
そこで仮に共振が起こると、急激に揺れ幅が増大し、損傷限界を跳び越える可能性が否定できません。「共振が起こると耐震構造では防げない」との説明は上記の理由によります。揺れエネルギーを吸収し、共振が生じ難いことが「制振」の特色です。
制振装置が「衝撃」を和らげ、揺れの速度を抑え、結果的に揺れ幅も小さくなります。
同じ「揺れ幅が小さくなる」という結果でも、耐震工法は「衝撃が大きくなる」、制振は「衝撃が小さくなる」という大きな差があります。

Q.リフォームで優れた点はどこ?

A.
小型の制振装置のため、壁型の大きな制振装置と違い、窓やドアなどの開口部があっても設置が可能になります。
間取りへの制約もありません。
よって、入れなければならない部分の壁をはがさないといけませんが、最小限の面積で済みます。
上下の向きを逆にしても大丈夫なため、様々な取り付け方も可能となります。

配置編

Q.evoltz(エヴォルツ)の取付位置は?

A.
平面図、立面図、矩計図、仕様書の情報に基づき、「限界耐力計算」シミュレーションを利用して設置本数、配置を提案します。

Q.evoltz(エヴォルツ)は、何本必要ですか?

A.
延べ床面積約40坪の建物で12本程度が標準になります。
建物形状が複雑なものや、吹き抜けのある建物、3階建ての場合は少し多く必要になることがあります。

Q.evoltz(エヴォルツ)を設置するときに建築確認申請上の制約はありますか?

A.
現状では、建築確認申請上の制約はありません。設計後に設置しても、もともとの重心・剛心のバランスを崩すことはありません。

Q.3階建ての家にもダンパーは付けられますか?
A.
取り付け可能です。
1階と2階部分に取り付けますので、設計図を見た上で本数は算出します。

Q.伝統工法の建物にも使えますか?

A.
阪神大震災クラスの大きな地震で、建物の変形を約半分にします。
配置計画の段階で、建物に加わる衝撃が40〜50%軽減できるように検証を進めています。

設置編

Q.evoltz(エヴォルツ)設置後に、ダンパーからオイルが漏れることはないのですか??

A.
オイル漏れを皆無にすることは技術的に至難であることは事実です。弊社では、オイル漏れを防ぐ為に万全の品質管理を行うと同時に、オイル漏れを防ぐ部材も吟味しています。
構造も工夫を凝らしています。

他社製品で多く利用されている自動車用のオイルシール(オイル漏れを防ぐ部材)では寿命が6から10年といったところです。evoltzでは心臓部のオイルシールに宇宙開発技術を応用した特殊樹脂シールを採用しています。シールメーカーのカタログではこのオイルシールの保存期間が「半永久的」と記述されています。
※自動車用のオイルシールは6から10年の表記

Q.中に入っているオイルは劣化しないのですか?

A.
オイルはミネラルオイル(鉱物油)を使用しています。また、劣化の原因とされる酸化を防ぐため、窒素ガスを封入し、一切空気に触れないシングルチューブ(単筒式構造)を採用しています。さらに、オイル注入時には一度筒内を真空にしてからオイルを注ぐという念の入れようです。

Q.メンテナンスは必要ですか?

A.
上棟後に設置、またはリフォーム時に設置をするのですが、断熱材や壁の中に入れられて最終的には見えなくなるので、メンテナンスフリーで、制振の効果を損なわないようになっております。

Q.取り付けに掛かる時間はどの程度ですか?
A.
延べ床面積30〜40坪程度の建物であれば、1〜2時間程度ですが、リフォームでの取り付けの場合は壁をはがしての作業になりますので、その時間が余分にかかります。
専門の施工職人は必要ありません。大工工事にて施工ができます。

Q.ダンパーの留め具が揺れによってはずれることはないんですか?

A.

取り付け用の特殊ビスは、evoltzの製品に同梱されています。
制振装置は建物を寿命をともにするため、このビスは、腐食などによる性能劣化が無いように、ステンレス鋼を採用しています。
神戸空港のウッドデッキ、京都東本願寺の屋根の葺き替え工事など数多くの特許を持った国内のネジ会社から仕入れておりますので、安心できます。制振装置が正常に機能していれば、伸び縮みによって衝撃を吸収しますから、破壊強度に達することは皆無です。
本数も1本のダンパーに16本付けますので、念には念を入れて強度を高くしております。
また、新たに2×4専用として、75mmのビスを開発し、
ご提供を開始しております。

Q.どのくらいの長さと直径なんですか?

A.
シリンダー部分の直径は 50mm、本体の長さは 420mm です。
柱と間柱の隙間(380.0〜387.5mm)にピッタリ適合できる取付寸法です。

Q.吹付けや充てん系の断熱材などがある場合はどうすればよいですか?

A.

evoltz(エヴォルツ)はシリンダーの入口にダストシールを施し、ゴミや異物をケースの中に入れない作りになっています。
万一ダストシールを越えてシリンダー内にゴミや異物が侵入したり、また、キズがついても、ダンパーがフルストロークしても、オイルの入っているオイル部屋のオイルシールまでは到達しない構造となっていますので、断熱材があっても断熱効果や制振性能に影響はありません。